いつもご覧頂きありがとうございます。しらすサラダです。
待ちに待った、ATV社の電子ドラム「aDrums」が家に届きました。
私は趣味で少々ドラムを叩いていまして、持っているヤマハの電子ドラムを購入してから、およそ10年経ちました。機械ですので10年もバチバチ叩いていると徐々に不具合が出て来ます。とはいえ、バチバチ叩かれる機械が10年も保つなんて、驚くばかりですけどね。
そんなこんなで、そろそろ替え時かなぁと思っていた矢先に、ATV社から新たな電子ドラムが発表され、悩み、購入致しました。
どうやら人気商品らしく、注文から発送まで約1ヶ月かかるとのことで、以前からドラム用のステージを作りたいなと思っていたので、いい機会なので制作しました。
今回の記事は、aDrumsのご紹介と制作した防振ステージのご紹介、また、防振ステージの作り方です。すごく長いですが、是非ご覧ください。
まずはATV社の「aDrums」のご紹介です。(写真中、ケーブル類は全て外しています)
aDrumsの紹介
生のドラムセットに見える電子ドラムです。カラーは光沢のあるブラックです。いわゆるピアノブラックです。塗装なので高級感があります。
構成は、
- スネアドラム:13インチ
- バスドラム:18インチ
- タム:10インチ(一つ)
- フロアタム:18インチ
- ハイハット:14インチ
- クラッシュシンバル:16インチ
- ライドシンバル:18インチ
最近流行り小口径で、ワンタムというシンプルな構成です。いつか、フロアタムを一つ増やしたいです。あとシンバルも増やしたいです。
素晴らしいクオリティです。電子楽器でも、楽器は楽器。非常に楽器らしいです。
ちなみにスネアドラムを光らしています。
スタンドにライトを置いています。
ヘッド(ドラムの膜のこと)はメッシュなので、叩いても静かです。
製品登録をしたらオリジナルスティックを頂きました。こういう記念品って嬉しいですよね。
ちなみに、音源は同じ会社の「aD5」というものです。非常に音が良くてびっくりしています。
防振ステージのご紹介
OMG氏に新しい記事の更新を催促されたので取り急ぎLOGOだけでも。次回かどうかは分からないけど、予告です。(って言ってもLOGOだけじゃ何が何だか) pic.twitter.com/oSqzNsKWvz
— アカウント移行しました (@vamrss2) 2017年9月15日
以前ツイッターでロゴマークの画像を載せました。この防振ステージのロゴマークです。
ドラム用防振ステージの意味の「Noise isolating platform for drums 」の頭文字を並べただけです。名前を考えるのは苦手です。
大きさは幅161cm奥行き137cm高さ16.5cmとなかなか大きいです。小口径のドラムとはいえ、やはりスペースはとりますね。
この防振ステージには二つの特徴があります。一つは「移動ができる」点。もう一つは「分解ができる」点です。
①移動ができる
楽器なので常にメンテナンスしてあげたいのですが、私の部屋のドラムスペースは部屋の角部なので、ドラムの奥には手が届きません。なので、ステージごと移動できればメンテナンスしやすいと思いまして移動できる防振ステージにしました。
移動の仕組みとしては、キャスターを20輪取付けており、それぞれのキャスターは固定車(車輪の向きが固定)でそれぞれの向きを互い違いに配置することによって、車輪が回転せず、地面にしっかりと固定できます。
ただ、地面に固定するだけでしたら、普通の脚でもいいのですが、一列だけキャスターを同じ方向にする事で、ステージの片側を持ち上げると、移動ができるようになります。
また、キャスターは安価で加工いらずで一定の高さが得られますし、ゴム車輪なので、防振性能も高められます。それに、床との接地が点になり、その点の数を増やすことによって、振動が分散し、より防振性能(ここでは床に接地する点一つ一つの振動が小さくなるという意味)が高まると思いました。
まとめますと
- キャスターは安い(一定の高さが楽に取れる)
- キャスターの配置を工夫することで、一時的に移動ができる
- 車輪がゴム製なので、防振性能が上がる
です。
ステージを自由に移動するために、材木と自在車のキャスターを取り付けたものを作りました。
ステージを持ち上げてキャスターを取り付けることによって、ステージ自体が浮き、自在車のキャスターに地面との接地が切り替わるので自由に動かすことが可能になります。
自在車の取り付けには、スペースが必要です。部屋の都合上、片側のみの空きスペースなので、片側だけ取り付けた後に移動し、もう片側にスペースを作り、キャスターを取り付けて自由に移動をします。先ほどの一列だけキャスターの向きを統一した理由は、このことでした。
ちなみにですが、耐荷重は固定状態と移動状態の両方ともクリアしています。固定状態では、ステージの自重と私の体重を引いても300kgほど余ります。またこれにドラムの荷重が加わりますが余裕ですね。移動状態では、ステージの自重とドラムの荷重のみなので、そこまでの耐荷重は必要ありませんが、ステージの自重を引いても120kg(移動中の荷重を考えると、80kgくらい?)ほど余るので、そこそこ余裕です。
②分解ができる
万が一邪魔になってしまったり、引越したりする際は分解ができるといいな思いました。また、このステージ自体を制作する際にも組立式の方が作りやすい(ステージ自体のメンテナンスがしやすい)のかなと思い、組立式にしました。
肝心の性能ですが、下の階へのバスドラムの振動はとても減ったそうです。今までの電子ドラムの音は多少聞こえてたそうですが、このステージであまり聞こえなくなったそうです。効果がでてよかったです。
防振ステージの作り方
注意 制作中に設計がコロコロと変わったので、写真と図が一致していない箇所があります。図は私が作りたかったものになるので、もし作りたい方は、図を参考にしていただければと思います。
必要な材料とコスト
材料表
防振ステージそのものは2万円ほど。オプションである装飾にプラス1万円という感じです。だいぶお金を使ってしまいました。
まあ、お金の話は置いておいて。今回制作した防振ステージは、主に三つの部材に分けられます。
土台、床、装飾の三つです。
ステージそのものは土台と床です。オプションの装飾は、多少かっこよくするために作りました。
まずは土台の作り方です。
土台の作り方
ツーバイフォー材9本を図の寸法でカットします。ホームセンターでカットしてもらいました。
ツーバイフォー材(A)にキャスターを取り付ける位置にえんぴつ等で印をつけます。
キャスターはツーバイフォー材(A)一本につき五ヶ所取り付けるので、均等に割り付けます。キャスターの向きはそれぞれ図の通りです。TYPEはキャスターの取り付け向きによるものです。TYPE1以外は、正直どの向きでも構いません。見栄えを気にしないのであれば、互い違いに向きを替える事をお勧めします。
合計20輪のキャスターを木ネジで取り付けました。上記の写真では、キャスターの向きは図と違いますが特に問題はないです。キャスターの向きをバラし動きを止める事が目的なので。
ちなみに、キャスターを取り付ける際に、あらかじめ写真のような治具(?)を作っておくと、穴の位置を計らなくてもキャスターを取り付ける位置が定まります。厚紙で簡単に作ったものですが、取り付ける数が多いので、非常に役に立ちました。
キャスターを取り付けたツーバイフォー材に面ファスナー(マジックテープ)を図のように貼り付けます。
貼り付けた後、ツーバイフォー材AとBを格子状に組み立てます。
面ファスナーを図のように貼り付けます。
図と違いますが貼り付けました。ツーバイフォー材の一部が黒くなっていますが、初めの計画で必要だったものなので、特に意味はありません。(関係ありませんが黒い養生テープです。)
この時、交差したツーバイフォー材が直角になるように調整します。曲尺(かねじゃく)という道具を使うとわかりやすいです。この作業が、後々の精度に関わるので非常に重要です。
次は床の作り方です。
床の作り方
コンクリートパネル(コンパネ)を図の寸法でカットします。こちらもホームセンターで購入したついでにカットしてもらいました。ホームセンターでのカットは自分でカットするより精度が良いので助かります。
コンパネを図のように配置します。端から10mm内側に配置します。
コンパネを配置しました。床っぽくなってきましたね。
防振材としてジョイントマットを配置していきます。ジョイントマットは安価なのと加工がしやすいのがいいですね。
ジョイントマットの裏は、滑り防止として、ジョイントマット用の吸着テープを貼り付けておきます。
だいたい中央に配置します。
残りの部分をカットし、サイズを合わせます。カッターでカットすると綺麗に切られます。
数字を書いておくと、再度組み立てる際にわかりやすくなります。
ジョイントマットと後に貼り付けるタイルカーペットのずれ防止として、アルミアングルを設置します。そのため、一度、端のジョイントマットを外します。
ジョイントマットに合わせながら、アルミアングルを取り付けていきます。今回は分解できる事が特徴になるので、アルミアングルはマスキングテープで固定します。
アルミアングルは現地で寸法に合わせてカットします。また、角部は干渉しないように斜めにカットしました。
最後にジョイントマットと同じ要領で、うまく合わせながらタイルカーペットを敷きます。
防振ステージ自体はこれで完成です。
オプションとして、装飾していきます。
装飾の作り方
防振ステージの側面を装飾します。
床材で使用したものと同じコンパネを図の寸法でカットします。
もともとの塗装面(オレンジ色の面)ではない方をペンキで塗装します。今回は、黒寄りの灰色に塗装しました。ペンキを調合して色を作りましたが、思ったより黒かったです。
アングルをコンパネに写真のように取り付けます。
ちなみに、長い部材と短い部材の取り合い部分は干渉してしまうので短い部材の端部は写真のようになっています。
面ファスナーで貼り付けます。
ついでにロゴマークでも取り付けると製品っぽくなります。
角は危ないので、保護パットを貼り付けました。
完成です!
まとめ
今回、電子ドラムを購入しましたが、この電子ドラムは本物のドラムシェル(胴)を使用していますので、今までの振動よりひどくなると思い、防振ステージを制作しました。
ステージを作ってから日は浅いので使い勝手等はまだわかりませんが、しっかり作ったので、ステージとして使う分の耐久性は高いと思います。装飾の部分はわかりませんが。
防振に関しては、このステージのおかげで多少は効果が出ていると思うので作ってよかったなと思います。ただ、電子ドラムはバスドラムの振動の他に、シンバル部分の騒音(打音)はなかなか防げません。騒音に関しては壁の改造などの工夫が必要ですが、とりあえず、今のままでも大丈夫そうです。理解してくれる家族でよかったと思います。
今回もご覧いただきありがとうございました。